タシマ ユウコ   Tashima Yuko
  田嶋 裕子
   所属   産業医科大学病院  診療科 呼吸器・胸部外科
   職種   助教
言語種別 日本語
発表タイトル P52-6 非常にまれな肺静脈走行異常および気管支分岐異常を伴った肺 癌に対し,胸腔鏡下右肺上葉切除を行った1例
会議名 第33回日本呼吸器外科学会総会/一般示説52 血管走行異常と手術
学会区分 全国規模の学会
講演区分 一般
発表者・共同発表者松宮 弘喜、今西 直子、小林 健一、小山 倫太郎、由良 冴希子、篠原 周一、桑田 泰治、 竹中 賢、岡 壮一、近石 泰弘、米田 和恵、平井 文子、黒田 耕志、田嶋 裕子、永田 好香、 田中 文啓
発表年月日 2016/05/13
開催地
(都市, 国名)
京都市/国立京都国際会館
学会抄録 日本呼吸器外科学会雑誌 30(3),96 2016
概要 肺門構造の解剖学的破格は時に見られ,術中の思わぬ損傷や切除範囲の誤認等につながる可能性があるの で注意が必要である。今回我々は非常にまれな肺静脈走行異常および気管支分岐異常を伴った右上葉肺癌の 1切除例を経験したので報告する。症例は79歳女性。By chanceに発見された右肺上葉の腫瘍に対し,気管 支鏡にて肺癌と診断され手術目的で当院紹介となった。術前CTおよび3DCTにて,B1が右気管気管支移 行部から分岐する転移気管支と,B2+3が中下葉分岐の直上から分岐する気管支分岐異常,右V13が肺動脈 本幹と気管支の間を走行する破格を認めた。胸腔鏡下右肺上葉切除術を行い,3DCTで予測された通りの術 中所見であった。気管支はB1とB2+3を別々に処理し,その他は通常の手順,肺門処理で手術を終えた。術 後の病理組織診断は肺腺癌,pT1bN0M0,stageIAであった。気管支分岐異常はしばしば肺動脈走行異常を 合併することがあるが,自験例では肺動脈の走行異常は認めなかった。また,自験例の様に肺静脈走行異常 を伴う気管支分岐異常に関する詳細な報告は,我々が検索した限りでは本邦において2例のみであり極めて 稀であると言える。近年ではCTなど機器の進歩により,解剖学的破格を術前に正確に予想できるとする報 告が散見されるが,一方で微小な異常血管やアーチファクトなどで正確な予測は困難とする意見もある。肺 外科手術においては十分に術前に画像等で予測し,術中に丁寧に解剖を確認しながら肺門部処理を行うこと が安全な手術操作を行う上で重要であると考えられた。